題名などの簡易翻訳 H20.4.10

 題名は全体のアウトラインの把握に役立ち、その抄録に親近感を持たせ読む気を起こさせる導入として貴重なものです。しかし、英文の題名ではどうもその役割を果たしているとは言い切れません。そこで題名の翻訳を簡単に行えれば、題名の役割を十分に果たすことができます。

 また、市販の翻訳専門ソフトを利用すると抄録の翻訳は一応の品質のものができますが、見難いものになってしまいます。また元の英文との連携も利用し難いものです。社内・発明者などへのSDIサービスに利用できるかと考えると使い難いといわざるを得ません。下記はその実例です。
(元の英文抄録)

(市販の翻訳ソフトによる翻訳)

(翻訳ソフトによる翻訳;英文の下に和訳分を配置したもの)


これに代わって、例えば題名だけでもいいから英文を補助する程度に翻訳できればその方が便利と思われます。しかし、そのような翻訳専門ソフトはないようです。

 そこで、中央光学出版から市販されているSGshotによる題名だけの翻訳をご紹介します。「SGshot」はPatentWebの抄録などの出力を読み込んで整形して、3件を1頁に印刷したり便利なデータファイルを作成するためのソフトですが、その付属機能として簡易翻訳が行えます。

 下記はSGshotで作成したファイルです。必要なものがコンパクトに集められ、題名が翻訳されています。この翻訳はSGshot自体で持っている簡易翻訳機能を利用したものです。


 ここをクリックすれば、Samsung Electronics社の今年1月の第一週に公開された98件をSGshotで題名を簡易翻訳して整形したリストを入手できます。なお図面はPatentWebのID、パスワードを入力すると表示されます。

 なお、余談ですが、上記のファイルでは明細書の参照やその他の便利な機能へのリンクが各件の上部に付いています。

 下記は、A4の1頁に3件のプリントした上半分の実例です。


 SGshotの簡単な使い方をここでは紹介します。(詳細な使い方はマニュアルを見てください。)

 下記は、Samsung Electronics社の今年1月の第一週にUSPで公開されたものを検索しています。


 回答件数が得られたらCreate Report - Bibliograpicで抄録を出力します。


 抄録(Abstract)が全件表示されたらSGshotを立ち上げ[IE/OK]をクリックします。


 「ファイル作成」やプリント形式を選択して「OK(実行)」をクリックします。


 下記が表示されたら[題名のみ翻訳]をクリックします。翻訳不要なら[翻訳しない]をクリックします。また、少々翻訳には無理がありますが[抄録も翻訳]のボタンも押せます。


 100件程度なら2,3秒で翻訳を終わり下記のようなファイルが表示されます。辞書に訳語がない場合には英語の単語が表示されます。


 下記は、Abstractまで翻訳させたものです。SGshotの簡易翻訳機能は題名などを翻訳するのに適した作りになっています。このため、構文の解読が弱いので文章を翻訳すると上手に翻訳できません。それを承知の上で利用すればある程度の利用は可能です。


 ここをクリックすると(翻訳に無理はありますが)抄録までSGshotで翻訳させた20件分の実例を表示できます。