設立主旨の詳細説明 (⇒回覧資料pdf)
団地内の高齢者が楽しく過ごすための活動ができないものかと、十数年前から考えていました。ふれあいサロン活動(ニコニコ茶話会など)がすでにありましたがこれはあまり体を動かさない集まりであり、スポーツというほどではないがもう少し
体や頭を動かす集まりを期待していました。
昔ながらの老人会は、集まって話す・歌う・踊る・出かける・ゲームなどやる・食べる・飲む、などするようです。しかし、老人会に入る人は年々少なくなっているそうです。これは、自分の好みじゃないものに無理に引っ張り出されるようなことを恐れているのではないでしょうか。昔は、老人の楽しみは老人会くらいしかなかったかもしれません。しかし、最近は、社会・経済の発展によりやれることが多くなり、人の好みは多様化し、人それぞれやりたいことが異なる傾向が強いです。そのためわざわざ老人会に入る必要を感じない人が増えている、と考えました。
そこで、好きなことをやる人たちの集まりをいくつか作れば、無理せずに楽しく仲間ができて活動できると考えたのです。そのため、時間をかけて1つづつスタートさせました。(六車正道)
- 2015年7月;公園でのラジオ体操を発足 団地内の高齢者が毎日軽い運動ができ、また、雑談を交わすことができるように、公園でのラジオ体操を発足させた。ラジオ体操を正しくやるのが目的ではなく、自分の体調に合わせた形で、長く続けられることを目標にしている。参加の義務などは一切ない。
現在20名前後でやっているが、毎朝集まることが楽しいようで、土日はもちろん、正月もお盆も休まず集まる。驚くことに、小雨くらいでは傘をさしてほとんどの人が集まって来る!、隣の団地からもやってくる人が数人いる。
最近は寄付によって、電池やお金が集まり、安定して運営されている。 毎年元旦には体操の後でお酒が出て1 時間近く談笑する、ほとんどの年の4月初めには 花見を開き、何度か年末の忘年会をやっている。
また、家庭菜園で取れすぎた野菜や果樹を持ち寄り、年間 十数回の頒布が行われている。 年によっては野菜の苗が配られることもある。もらった際には 感謝の言葉を掛け合ったり、作り方を教え合ったりしている。
またラジオ体操の前後に30分前後のウォーキングをしながら、情報交換を楽しんでいる人も多い。
こうして、単なるラジオ体操以上の楽しい集まりになっている。
- 2016年秋;公園の花壇の整備を開始 放置されていた公園の花壇の整備を始めた。団地内に募集をかけて十数人の人を集め、市から 公園管理を請け負っている自治会の了解を得てスタートした。その後、ラジオ体操の出席者の大半が、これにも協力してくれるようになって、日々細やかな管理が行われている。
- 2017年;公園の桜への施肥を開始 参加者を募集して桜の木の周りに穴を掘って肥料をやる活動を始めた。次世代に桜を残すための意義ある活動であることが理解され、参加者は少しずつ増え、昨年は
18人でやった。数年前から肥料代などの実費を自治会が負担してくれている。土が柔らかくなったり肥料のために 雑草が増えやすいので 5月から8月にかけて、月1回の通常の団地住民による草刈りの他に、数回の草刈りをやっている。
- 2023年秋;スマホやパソコンの使いこなし教室、スマホやパソコンの使いこなし教室を募集して開催している。講師に従って 教えてもらうだけでなく、参加者が自発的にコーヒーなどの飲み物を持参して、休息を入れるなど、参加者が一体となって進めている。
2024年7月にこれらをまとめて高齢者クラブ、「堂平シニアクラブ」として発足させました。
これまでの 多くの老人クラブや高齢者クラブとの違い・・・ラジオ体操からスマホ教室まで、募集はクラブ登録者に対してだけではなく、地域の住民全体に対して声かけします。資料を準備する実費だけで毎回300円かかりますが、こうすることで参加者が少しずつ増え、クラブの存在意義を高め、広められると考えています。
今後、新しい活動グループが始まることを期待しています。
*1963年に厚生省管轄の老人福祉法ができ、これをもとに 老人会への補助金が出るようになり、さらに1995年に高齢社会対策基本法ができた。老人という言葉は否定的なニュアンスが強く、そのため、高齢者という表現に変わったものと思われる。95年の法律を根拠として、高齢者という言い方が増えてきている。ただし、昔できた法律の名称などはそのままに老人と言っているものが多く、民間側も全国的には現在も「老人会」と言ってるところが多い。
とはいえ、老人会的運営では参加人数が減って運営に行き詰まっているところがあるようで、新たな形の必要性がいくつかのネット記事に書かれている。
日立市では、資金的には高齢福祉課の元、 内容的には「高齢者クラブ連合会」が独立して各高齢者クラブを支援している。