なお、一番上のG01G3/147は
(IPC記号をそのまま使ったFI記号です)、
目的によっては不要なFI記号かもしれません。しかし、それ以降
のFI記号はデジタルデータの情報圧縮に関するものです。当然で
すが細部は異なっています。
FI記号はこのように、詳細に限定した技術ごとの調査においては
最高のツールです。FI記号を利用し始めるとIPCの大雑把さに驚
くばかりです。
また、キーワード検索などの結果を見て多く付与されているFI記
号を探すようなやり方では、関係するFI記号を網羅することは困
難であることが理解できると思います。その対策として「WebFI」
があります。
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Q;「ロボット」のような拗音(詰まる文字)や「ヒ−タ」のよう
に長音記号がハイフンになっているものなど検索できますか?
A;概ね対応していますが、一部に問題もあります。
実は、元のデータは「ロボツト」となっていたり、また、ご指摘の
ように「ヒータ」であるべきものが「ヒ−タ」となっているものが
あります。また、「ブラシ」が「フ゛ラシ」などになっているもの
もあります。
このようなものは次のようにしてあります。
(1)拗音の問題は、もし質問として「ロボット」と入力されると
システムは「ロボツト」も検索します。
ただし、質問を「ロボツト」と入力されましても「ロボット」は
検索しません。
(2)「ヒ−タ」や「フ゛ラシ」は、正しく「ヒータ」や「ブラシ」
に変更して蓄積しております。
また、元の情報が、アリ−ル−イミダゾ−ルなどとなっている場
合は、アリール−イミダゾールのように、アリールとイミダゾー
ルの間のみハイフンとして変換しております。
ただし、元のデータがアリールーイミダゾールとなっているも
のは、ワードの間を示す部分と思われる長音記号をハイフンに治
すことはしておりません。
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Q;分冊識別記号はアルファベット順ではない部分がありますが
これには対応していますか?
A;対応しています。
分冊識別記号は、下記のようにIPC記号部分の後にAなどのような
アルファベット1桁の付いているものです。
このアルファベットが部分的に下記に例示するように、Aの後にN
があり、その次にBがあるように、アルファベット順番に並ばない
ものがあります。
A01B 33/08, A 伝動機構〔伝動装置一般,F16H〕
A01B 33/08, N ・逆転機構
A01B 33/08, B ・入力部
A01B 33/08, C ・・サイドドライブ型
A01B 33/08, D フレーム
WebFIではこれらに対応して、上記のような正しい順番に並んでお
ります。
※最初出来たときは、アルファベット順に並んでいたものと思わ
れますが、改善に伴いこのような形になったものと思われます。
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Q;IPDLのパテントマップガイダンスや、PATOLISのサーチガイ
ドでもFI記号の検索ができますが、WebFIの違いは何ですか?
A;WebFIでは、下記のような理由で、妥当なFI記号を探すこと
ができます。
IPDLやPATOLISでもFIが検索できますが、ごく簡単なものであり、
(使ってみればわかりますが)なかなか必要なものが探せません。
1.前後のFIの全体をスクロールして見られます。
IPDLなどは該当するものやごく限られたものしか表示されません
ので、その前後にどのようなものがあるのか分からず、自信を持
って決めることがやり難い状況です。
2.検索;直系上位の説明文を合成した長い文章を対象に検索
するので、複雑な条件でも検索できます。
IPDLなどでは、各FI記号の説明文だけを対象に検索している
ので、ちょっと複雑な条件になるとヒットしません。
例で説明します。
「A01B 69/00,303C」の説明は「センサーに特徴を有するもの」です。
「センサ」で検索すればこのFIはヒットします。ところが、
センサは他にも220以上のFI記号の説明で使われているワードです。
このため、検索結果として220ものFI記号が表示され、どれが必要な
FI記号か判断することが困難です。
これでは、本格的なFI記号探しには使い物になりません。
PATOLISでは上のような検索しかできません。
IPDLでは*や+が使えますので、「農業 and センサ」などの検索が
行え、もう少しましな検索ができそうです。
しかし、各
FI記号の説明だけを検索するので、結局うまく検索
できません。つまり、
「センサーに特徴を有するもの」には「農業」がありませんので、
ヒットしないわけです。
これに対し、
WebFIは人がIPCやFI記号を理解するように、
直系上位のFIをつなげた長い文章を対象に検索するので、実用
的なFI記号の検索ができます。
例えば「A01B 69/00,303C」とその直系上位のFI記号は下記のよ
うなものです。
A01B 69/00
農業機械または器具の操向
A01B 69/00,303・ 自動操向制御装置を有するもの
A01B 69/00,303B 作物列の検出に基づく自動操向
A01B 69/00,303C ・
センサーに特徴を有するもの
WebFIでは、この説明文をつなげた文章、つまり
「農業機械または器具の操向、自動操向制御装置を有するもの、
作物列の検出に基づく自動操向、センサーに特徴を有するもの」
という、
長い文章を「A01B 69/00,303C」の説明とみなして検索します。
したがって、「農業 and センサ」の条件で「A01B 69/00,303C」を
ヒットさせられます。
orはいくつでも、またandは3つまで使えますので、下記のように詳細
な検索式が使えます。実務に大変役立つものです。
(農機具 or 農業機械) and (操向 or 操作) and (センサ or 検知器)
3.FI記号の説明文中の( )を除いて検索できます。
説明文中の( )は多くの場合、下の例のように他のFI記号の案内
になっています。したがってWebFIの初期状態では( )内は検索しま
せんのでノイズの少ない検索が可能です。なお、利用者が希望すれば、
チェックするだけで対象にして検索することができます。
例; A01G 1/00 園芸;野菜の栽培(ラベルまたは名札G09F3/00,7/00)
上の例では、WebFIでは「ラベル」や「名札」は検索対象外になりますの
で、ノイズを減らすことができます。
これに対し、IPDLのFI検索では( )内も検索しますので、ノイズ
が多くなります。
なお、多くの場合〔 〕はFI記号の追加説明になっていますので、
検索の対象にしています。
4.WebFIは指定キーワードが直系上位を含めた説明に出てくるもの
だけを正しく検索します。
IPDLでは、説明文に指定キーワードがなくても該当として表示される
ことがあります。
例えば「デジタル」で検索したとき、「デジタル」がないのに下記
のようなものが表示されます。
C04B コンビナトリアルケミストリ;ライブラリ,例.ケミカルライブラリ,
コンピュータ内でのライブラリ[8]
これは、C04Bの説明が下記のようになっており、その中にある他の
IPC/FI記号の案内部分に「デジタル」が書かれているためです。
C04B コンビナトリアルケミストリ;ライブラリ,例.ケミカルライブラリ,
コンピュータ内でのライブラリ[8]
(a)ライブラリメンバーは・・・(省略)
(b)このサブクラスに包含される方法または装置は,その生物学的,化学的,物理的,
またはその他の特徴について,こうした特徴が重要であれば,IPCの適切な箇所
にも分類する。例えば,[8]
A01N 殺生物剤[8]
(途中、省略)
G01T 物理的測定方法;その装置[8]
G03F フォトメカニカル法[8]
G06F 電気的デジタルデータ処理[8]
5.WebFIでは回答が何百件あっても見ることができます。
IPDLでは、該当が50件以上の場合、Aセクションに近い方から50個
までしか表示されません。
IPDLでは、例えば回答が55件の場合でも、何か他のもので絞らな
いと50件以上を見ることができません。
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Q;FI記号の一つである分冊識別記号のドットが分かり難いのですが。
A;分冊識別記号のドットは、上位のIPCや展開記号とは関係なく、分冊
識別記号の中だけでドット展開しています。
このため、やや分かり難くなっていますが、オリジナルがそのようになって
いますので、ご了承ください。
例1.
A01B 3/04 ・畜力プラウ
A01B 3/04, A 多段耕
←意味的には上位のIPC記号の下位分類ですが、ドット
は付きません。つまり、分冊識別記号として最初のもの
だからドット無しというです。
A01B 3/06 ・・転換不可能なもの
例2.
A01B 69/00 農業機械または器具の操向
A01B 69/00,303 ・自動操向制御装置を有するもの
←展開記号にはIPCから
継続したドットが付きます。
A01B 69/00,303B 作物列の検出に基づく自動操向
←意味的には上の展開記号
の下位分類ですが、ドッ
トは付きません。
A01B 69/00,303C ・センサーに特徴
←上の分冊識別記号の下位分類なので
ドットが付きます。
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Q;弊社は年間400件程度出願しておりますので、52,500円だと思い
ます。少し高すぎるのではないかと思いますが。
A;WebFIの価格は1契約ではありません。社内の複製利用は制限
しておりません。
従いまして、調査担当の方の多くのパソコンに入れるとか、社内の
ホームページにアップロードして研究や設計者の方々にもご利用い
ただくことが可能です。
なお、FI記号表は、JAPIOから紙資料にて45,150円で発売されて
おります。また、追補版も1回当たり、3,000円〜11,000円いたします。
紙資料ですと一箇所にしか置けませんが、それでこの価格が致します。
これに対し、WebFIは電子資料ですので、社内のホームページでも
参照利用可能ですし、社内でいくらでもコピーしてご利用できます。
また、ビジネス汎用ソフトに比べて、販売予想数が極めて小さいた
め、単価を高くせざるを得ません。さらに、開発にあたっては特許情
報特有の専門知識を必要とするため、開発コストが高くなっているこ
ともご理解ください。
特許検索は、有料のシステムを使って効率的に行いますと、ちょっ
とした簡単な検索でも数万円いたします。
WebFIのご活用により、調査や検索の精度を向上させたり、短時間で
行うことができますならば、御社にとって大きなメリットになること
と存じます。
なお、一括支払いが困難であれば、年間数回に分割する方法もあります。
よろしくお願い申し上げます。