1.入力形式
いくつかの方法があります。可能性の高い順に入力し、1件でも出てくればそのファミリー特許を見ることで全ファミリーが探せるようです。
(1)最も可能性の高いのは、
"JP"+スペースの後にハイフンを除いた公報記載の年と番号
例 特開平4-112862の場合 ⇒ JP 4112862 と入力します。
特開2001-12274の場合 ⇒ JP 200112274
と入力します。
※番号部分を6桁にして「JP 2001012274」と入力することが必要なときもあります。
なお「JP 553827」などの場合、下記のようにファミリーでない特許が
紛れ込むことがあるので回答をチェックすることが必要です。
US2件;US5765365;正しい対応特許
US4380397・・・特願昭55-3827(1980)のファミリーの間違い
(2)これで出ない場合は、
"JP"+スペースの後に西暦年+スペース+番号
例 特開昭60-271450の場合 ⇒ JP 1985
271450 と入力します。
この例は、JP 60271450 では出てきません。
(3)それでも出なければ、
"JP"+スペースの後に番号+西暦の下2桁
例 特開平5-53827の場合 ⇒ JP 5382793と入力します。
この例は、JP 1993 53827 では出てきません。
2.検討
日本の出願番号によるファミリー特許調査を検討しました。
例とした特願平4-112862は、いわゆる国内優先出願であるために公開公報がありません。この出願番号を優先権主張として、WO(PCT)出願されています。
(1)[PatSearch Fulltext]で接続します。
下記の指定や入力が完了したら[Serach]をクリックします。
・Databases to Search;全部指定します。
・Years to Search:十分広く設定します。平成4年は1992年ですから1991年以降としました。
・Limit by:プルダウンで「Priority Data」を選択して番号を入力します。
・番号の形式;蓄積されている公報の発行国により、また年代により番号の形式が微妙に異なります。
日本、US、WO特許の場合;JP 4112862
国記号2桁、スペース1桁、公報記載の年号、番号
年号と番号は桁数の調整は不要です(左にゼロは不要)。
EPは,1999年までは JP 11286292・・・番号の後ろに西暦の下2桁が付いている
2000年以降は日本などと同じ
(2)以下の2件の特許が検索されました。
(3)この1件目をクリックするとUSPの明細書(テキストデータ)が表示されます。
[Family Lookup]をクリックします。 ⇒
[Legal Status]をクリックすることもできます。
(4)以下の4件がピックアップされました。
※なお、2件目のWOをクリックしても結果は同じです。
※EPが同じ番号で二つ出ていますが、これらはKD(種類)のA1が公開公報で、A4がサーチレポートの追加発行を意味しています。よって特許としてはEP、US、WOの3件ということになります。
なお、この明細書(イメージ形式)を入手しようとすると以下のようにA1が150頁、A4が7頁あることが示されます。
また、明細書発注画面の右下にある「Patent
Document Kind Codes」をクリックするとA4が何を意味しているか、詳細を知ることができます。
種別コードは国ごとに表示されますので、EPのところを見ると詳細が分かります。
(5)次に、試みとしてEPの番号形式で入力してみました。
EP公報では日本特許の出願番号(優先権番号)の入力フォーマットは、
1999年までは JP+スペース+番号+西暦の下2桁
(6)EPの一件が検索されました。
コレをクリックしてファミリー特許を見ても同様に3件の番号が得られます。
(7)USP用とEP用の番号形式をorでつないで入力することも可能です。
JP 11286292 or JP 4112862 と入力していますが、Priority
Data では指定がなければandあつかいになりますので
(JP and 11286292) or (JP and 4112862)と入力したことと同じになります。
(8)結果として3件がリストアップされました。
(9)日本特許はなぜ出ないか?
この特許は日本での公開公報はなく、また特許登録公報は下記のように平成15年の5月12日であるために、このファミリーサーチに使われているINPADOCデータベースにまだ収録されていないものと思われます。(この検討は5月20日前後に行いました)
【特許番号】特許第3406600号
【発行日】平成15年5月12日(2003.5.12)
各国の特許発行データがINPADOCに送られ、それがデータベースとして利用可能になるには1ヶ月前後かかるようです。したがいまして、平成15年の6月末頃になるとINPADOCデータベースに収録され、Patent
Webでも利用可能になるものと思われます。INPADOCデータを利用している他のデータベースも同じ条件です。
(10)リーガルステータス
明細書(テキスト)の表示画面で[Legal Status]のボタンをクリックすると、以下のように明細書の一部としてリーガルステータスが表示されます。