概念検索がサービス開始 H14.10.1
見ている特許に類似内容の特許を探せる概念検索(Find
Similar 検索)が利用できるようになりました。元になる特許の抄録やクレームなどのどの部分に似たものを探すか、また検索対象のどの部分を対象に概念検索をするか指定できます。さらに、1件の特許だけでなく複数件の特許を合わせてそれらに類似の特許を探すこともできます。
(利用できるのは PatSearch Fulltext です)
基本の利用法
まず特許番号やキーワードなどにより検索をして回答リストを出し、番号部分をクリックして明細書テキストを表示させます。類似特許を探す場合、その画面の上に[Find
Similar]というボタンがあるので押します。
概念検索を行なう条件を設定する画面が表示されます。元の特許のクレームだけを使って概念検索させる場合などここで指定します。
Max Returned Records(最大の表示件数)はデフォルトでは10件になっていますが、ちょっと少なすぎるように思います。50〜100件くらいにした方が便利です。
Proximity of Search Terms・・・対象とされた各キーワードが近くにある場合、点数を高くするかどうかを設定します。
回答は下記のように点数の高い順に表示されます。題名の先頭部分に(99)などのように書いてあるのが点数です。
この後は通常と同じで、番号をクリックして表示させたり、Report機能により抄録の一括出力で利用します。
また、上記の回答を対象にさらに概念検索を行なうこともできます。
もうひとつの利用法
元になる特許の指定は、明細書の表示後だけでなく番号・題名のリスト画面でもおこなえます。
この方法では、各番号のチェックボックスにチェックをして、上にある[Find
Similar]をクリックします。
なお、この方法の応用として、番号を1件だけでなく、複数件にチェックすることで複数件の特許を対象としてそれらに類似した特許を探すことも行なえます。
コメント・・・このシステムでは、概念検索の元になるキーワードを選出する対象を題名・抄録・クレーム・全文などに指定できます。また、検索の対象も同様に指定できます。さらに、選出するキーワード数のデフォルトは30個ですが、少なくしたり多くしたり変更できます。近接度の指定は、かなり高度な知識が必要なように思われますが、たぶん使いこなせば非常に有益な手段と思われます。このように、自由度の大きい設計になっているのがこのシステムの特徴のようです。
逆に言うと、最適の利用法が見つかっていないともいえます。しかし、技術分野をはじめとする様々の要因のために、上記のような事項は固定できない可能性があります。そういう意味で、自由度を高くしてあるのは歓迎すべきことと思われます。
他社に先駆けて、上手に使う方法を見つけると自社だけのノウハウにできそうです。大いに利用法を検討する価値がありそうに思えます。