新聞報道でもご存知かもしれませんが、米国への特許出願が急増している
ようです。2006年出願件数は35万件を越しており、数年前までは、世界でダ
ントツに多かった日本出願に近づいています。
出願件数自体は特許庁しか分かりませんが、およその状況は、公開件数を
見ることで、我々も調べることができます。
USP(米国特許)も公開公報が一部の例外を除いて発行されますので、およ
その状況を知ることができます。
PatentWeb/PatSearch FullTextでは、USPは発行の翌日には収録されてい
ますので、昨年の件数は完全に収録されています。
操作は簡単です。□US Application をチェックして、Issu/Publication Date
を2006とするだけです。
結果は、下図のように、294,558件と表示されます。
このやり方で、数年前からのUS公開件数を調べてみると下記の
ようになりました。
公開年 公開件数
2006年
294,558件
2005
289,650
2004
268,403
2003
237,095
2002
199,023
2001
56,420・・・年の途中から公開制度開始
■EP(欧州特許)のかなり増えてきています。
同じやり方でEPを調べると、下のデータで分かるように、この
10年で2倍以上に増えています。
公開年 公開件数
2006年 163,720件
2000 124,438
1995 73,896
■なお、中国、韓国の出願も急増しています。
ただし、PatentWebではこれらの国は収録していません。
■韓国公開特許
下に示すように、1996年から2006年までの10年で約2.7倍に増加
しています。
公開年 公開件数
2006年 135,941件
2005 123,490
2004 110,576
2003 97,904
2002 97,508
2000 77,494
1996 50,736
1995 40,248
■中国公開特許は、下表に示すように急増しています。2000年から
2006年までの5年で約3.6倍にも増えています。
発行年 |
公開件数 |
2006年予想 |
約180,000件 |
2005年 |
206,941件 |
2004 |
143,353 |
2003 |
113,401 |
2002 |
79,462 |
2001 |
67,299 |
2000 |
50,395 |
1999 |
42,786 |
1998 |
39,091 |
■日本公開特許件数は最近数年は約35〜37万件程度です。
従って上記5カ国の合計でみると、2002年には、42%が日本特許だ
ったのが2006年には31%に減ってきているといえます。
2006年公開では、JP;36万件+US;29万件+EP;16万件
+KR;14万件+CN;21万件=約116万件
日本の比率;36/116=31%
2002年公開では、JP;36万件+US;20万件+EP;12万件
+KR;10万件+CN;8万件=約86万件
日本の比率;36/86=42%
■ご参考;1995年ころまでは、日本特許は公開公報と公告公報を合わ
せると約50万件でした。
またUSPは公開制度がなく登録特許だけで12万件程度であり、
EPは公開と公告を合わせて11万件でした。このため、世界中の
特許の半分以上が日本特許という状況でした。