US特許訴訟の検索 H18.8.31

 MPI-INPADOC Plusにより、米国での特許関係の訴訟(Litigation)に関する状況を検索することができます。
※MicroPatent's Patent Indexの略称をMPIといいます。INPADOCの豊富な法律関係情報に米国などの法律関係情報を追加したのでPlusが追加されています。 ⇒関連記事

 PatentWebにログインするとき、または、ログイン後、下記のようにしてMPI-INPADOC Plus(以下MPIと略称)に入ります。


 MPI画面の左下に"Choose a field"欄が3つ縦に並んでいます。このプルダウン"▼"をクリックすると利用可能な項目が表示されます。その下から2番目に"US Litigations"という米国訴訟関係を検索するための見出しがあります。


 ここで検索したり参照できる内容は右にある"?"をクリックすると見ることができます。下表はその一部ですが、原告名称、被告名称、アクション日付、地裁名称、州名称、ドケット(裁判)番号、ときどき判決または他の結論を含んでいると書かれています。


 下図は、2005年1月の日付を指定して検索しています。



 検索が終わると、147の記録があったと表示され、そのうちの50件が表示されます。ただし、ファミリー特許の場合、まとめて表示されるようにしておけば、下記のように独立した見出しとしては、26件などと少なくなります。



 なお、このデータは特許だけでなく意匠(デザイン)や植物特許も一緒になっており、さらにそれらが明瞭に区別されていません。例えば、下図の先頭にある"US493619A"は、特許(正確には実用特許、Utility Patent)ではなく意匠です。下の例では6番目以降が特許です。


 検索画面には"Limited by patent kind"という欄があり、意匠とか実用特許などを区別できるように思えますが、これはうまく使えません。

 また、上記特許リストでは、7番目の下に順番の見出しがなく2件ほどありますが、これは見出しになっている特許の継続出願などのファミリー特許です。

 過去の検索経過はPatentWeb本体と同じようにHistoryで見ることができます。


 下図は、History画面で毎年の"Litigation"の件数を検索したものです。これは、いわゆる特許だけではなく意匠や植物特許なども含んでいます。


 下図は、ソニーが原告、被告のいずれかになっているものを検索しています。関連会社を含みます。


 120件ありますが、先頭部分に表示されているのは、意匠のようです。


 4件目以降が特許ですが、古いものです。


 アクションの発生年月日も収録してありますので、2000年に限定して検索してみます。


 下図は、2000年と2004年のアクションを検索し、件数が表示されているところです。


 2004年の28件を見てみると下図のとおりです。


 下図は、1件目の内容を表示しているものです。
Wisconsin Alumni Research Foundation(WARF) が、Sony Corporationを2003年10月20日に訴えているようです。
また, WARF は、Samsung Electronics Co.を2004年4月30日に、さらにInfineon Technologies AGを2004年6月21日、Cypress Semiconductを2005年6月7日に訴えていることがわかります。


 上の例で分かるように、ソニーが訴えられたのは2004年ではなく2003年であり、2004年はその後の三星電子でした。

 そこで、ソニーの2004年に絞って検索する方法があります。それは下図のように"same"演算子を使って、同じ1つの訴訟記録の中だけを対象に検索する方法です。


 その結果、14件に減りました。


 1件目を見てみると、確かにソニーが2004年3月4日になっています。


 なお、原告、被告の一方を指定した検索はできません。