PatentWebでは、審査の引用に関する情報において、特許だけでなく一般文献も検索することができます。このとき、近接演算を利用できるので、効率的な調査が可能です。
下図は、光学的な位相のシフトに関する記事を引用文献のフィールドを対象に検索しています。検索式は近接演算を豊富に使って
Optical near5 Phase near3 Shift* としました。
下図はその結果です。2005年だけで30件のヒットがありました。
特許番号をクリックすると引用データ部分を含む明細書が表示されます。
特許明細書の引用データ部分(
Patent Cited:)の下に、
Non-Patent Citation:として一般文献の引用特許が記載されています。
下の実例では、最初の1件が該当のものですが、一致した部分が青くハイライトしてあります。これは
Optical near5 Phase near3 Shift* の検索条件に一致した部分であり、単純にOpticalなどのワードのある部分ではありません。
この部分をクリックすると、次の該当箇所に飛ぶことができます。
下図が、上の該当箇所から飛んだ先の部分です。一致部分が青く表示されています。
ところで、このように1件ずつ明細書を開いて見るのでは面倒です。
対策として、連続して見るために、Report機能があります。
見たい特許、または、●Check Allをクリックして全件にチェックを付け、右上の部分でCreate
Report-Bibliographic を選択して実行[Go]します。
指定した複数の特許の全件を一括して、名称などの書誌事項、Abstractの後に、引用特許データが出力されます。しかし、1画面には一部分のみ表示されますので、必要箇所のみを飛ばして見て行く必要があります。
ところが、Report出力には、検索でヒットした部分のみがリンクされてはいません。
そこで、ツールバーの「編集」−「このページの検索(F)」により、検索に使ったワード中で、代表的なワードを使って検索する必要があります。
下の例では「Optical」で検索しようとしているところです。
文献引例でない部分でも Optical の文字があると検索されますが、不要な部分であれば「次を検索(F)」をクリックするだけで、次を見られます。
ただし、このやり方では検索条件(
Optical near5 Phase near3 Shift*)に一致した部分だけを見つけることは出来ません。1ワードが一致した部分がすべて検索されてしまいます。
必要なものが見つかったらマウスを操作してコピーしてワード文書などに貼り付け、また「次を検索(F)」で次々と探していきます。
ところで、審査引用の一般文献は、USPTOの無料データベースでも検索できます。しかし、近接演算が使えないので多くのものがヒットしてしまい、利用しにくいものです。
下記は、USPTOを使って、2005年を対象に同じワードで検索したものです。近接演算が使えないので(
Optical and Phase and Shift*)のように、and検索しました。回答件数が137件もあります。
また1件ずつ明細書を開く必要がありますし、ハイライト機能もありませんので、長い明細書の該当箇所を探すもの大変な時間がかかります。
結局、PatentWebを使うのに比べて数倍(〜10倍近い)時間がかかってしまいます。
このように、無料データベースもありますが目的によっては使い難く、有料データベースが効率的です。