■■■■■メールマガジン;六車技術士事務所■■■■■ 2014.4.25 ■セミナー;技術者・研究者むけの先行技術調査 題名;技術者・研究者にもできる! 先行技術調査とそのための特許分析ノウハウ 日時;2014.6.20(金)、10:30〜16:30 内容; 多忙な技術者や研究者が自分の情報収集のために特許 情報を高再現率であるが簡単に利用できる方法を紹介します。 またそのために検索結果を分析するノウハウを紹介します。 検索手法としては「概念検索」をその原理、簡単な利用、 高度な利用法までを実例を豊富に入れて紹介し、実際にデ ータベースに接続して検索し、さらに検索式の上手な利用 法や概念検索との組合せ利用も紹介します。 特典;FI記号活用システム・WebFI(CD-R)を無料提供し使い方 を詳しく紹介します。 主催者;株式会社R&D支援センター https://www.rdsc.co.jp/seminar/140654 ■最も近い内容の文献は引用として書かない? 先日、民放テレビのある番組で、人間環境大学の副学長の芦田さん という人が、次のようなじつに驚くべき発言をしていました。 「人文系では、人の意見を自分のように書くのは毎日のように行われ ている・・・他人の論文をあたかも自分が最初に発見したかのように して書くのは常道」 こんなことだから日本では人文系の独創的な発展が少ないのかなと、 考えてしまいました。 日本の多くの会社では特許部門に配属になれば、特許の書き方とし て最初に教わることは、先行技術を出来るだけ手を尽くして調査し、 それとの違いを明瞭に書くことです。知っていることを隠して特許登 録するようなことは、異議申し立てや審判で潰されるだけであり社内 でもムダな金が掛るからやってはいけない、と教わります。 米国特許法では、関係者は先行文献などを知っていて特許庁に開示 しなければ不誠実な手続きで特許を得たFraud(フロード、不公正行為) として権利行使が出来ないことになっています。また関係者とは発明 者や特許出願人だけでなく、弁理士や弁護士も含まれるというすごい ものです。フロードが疑われた場合、それから逃げうるのは、意図的 でなくて重要性も低い場合だけ、だそうです。 法律で決まっているということは、逆に言えば、誰もが誘惑に負け そうになる危険な行為だからでしょう。だから、責任ある職にある人 がニヤニヤ笑いながらあんな発言をしてはいけません。 STAP細胞の特許では、(素人の私が見てですが)最も近いと思 えるような東北大学の出澤真理教授の特許を引用していないのはなぜ でしょうか?、意図的では無くても非常に重要な情報のはずですので もし米国で審査されればFraudに問われることもありそうな気がします。 ■昔々、その13・・・ 前← ⇒次 次は4カ国目のエジプトです。飛行機がカイロ空港に近づいたのは、砂漠が夕日に輝くころでした。飛行機に乗ったり降りたり、入国手続きや税関チェックにも慣れてきました。とはいえ、長い列に並び、入国管理官にじろじろ見られ、手荷物を受け取り税関でバッグの鍵をはずして詳しくチェックされ、終わったらシッカリ鍵を閉め、疲れた気分でようやくカイロ側に出ました。 エジプトの入国手続きでパスポートに張られた収入印紙のようなもの。アブシンベルかどこかの神殿の石像のイラストです。 入国手続きを終えてやれやれと思ったとたんに、眼つきの鋭い2人組が近いづいてきます。タクシーの客引きか、何か脅すのか・・・、身がまえました。しかしそれほど悪人には見えない気もします。 「パスポートを見せろ」と言います。 「いやだよ、おまえは誰だ」と言っても名乗らず、通してもくれません。 そこで、入国ゲートに戻って係官に「あれは誰だ」と聞くと、じろっと見て小さな声で「シークレットサービスだ」と一言。 私も、そうではないかと思ってもいたので納得。こちらはやばい人間ではないと主張するつもりで、笑いながら「スイマセンね」とパスポートを見せると私の目を見たままで、バッグを開けろと言います。 こちらの反応を見ています。できるだけにこやかな表情で、ゆっくりとバッグを開けました。こんなときに、急いで動くなど怪しい行動をとるのはいけません。目を見ているのと別の一人がバッグに手を突っ込んで荷物に触っています。 そのうちにカップヌードルを見つけました。「これは何んだ!!」と厳しく睨みつけます。そういえば、直径15センチ、厚さ5,6センチの平たい円板です。危険地帯の地下に埋まっているものに似ています。危険な物と違って、そうとう軽いですが。それに真っ白な容器にカラフルなラーメンの絵や文字。 これはドライヌードルで湯を掛けて食べるものだ、日本で開発されたものだと言う手に取ってカラカラと揺すっています。ニヤリと笑って、しかし私を見ている目は笑わず、これはJapanese Bomb(日本のバクダン)じゃないのか?、と聞いてきました。 そう言われれば、カップヌードルは一種のジャパニーズ・ボンブかもしれないなと思いました。長く外国にいると最初は珍しくて旨い西洋料理もだんだんと飽きてきて、日本食を食べたくなってきます。そんなとき、乾燥ワカメの入ったカップヌードルはまことに手軽な日本食です。これを食べてまた元気になって広いヨーロッパを走り回る、日本を思い出させる元気の源、カップラーメン。 特許事務所は、糖尿病を患った親父さんがおり、その娘が現役になったばかりと言う感じで、息子はまだ学生の感じでした。親父さんの奥さんは亡くなったようですが、フランス人だったとかで、息子は若い時のアランドロンのような良い男でした。 昼過ぎの頃だったか、いきなり「アッラー何とかカントカ〜・・・」という拡声器の大きな音が茶色の埃っぽい町中に響き渡りました。イスラム教のお祈りの時間だったようです。とはいえ、特許事務所の親子はお祈りはしませんでした。熱心な人はお祈りするのでしょうかね。 そういえば、トルコではこんなふうなイスラムのお祈りが拡声器で流されるようなことはありませんでした。同じイスラム圏でも違うんですね。トルコのイスラムは世俗主義というそうです。「世俗」主義というと何か汚らしい印象です。現実主義とでも言えば良いのに。 ※ギザの大ピラミッドとスフィンクスの前 1日かけてギザのピラミッドやスフィンクスを見に行くことになりました。私は小さいころからこれらに興味を持っていたので大変うれしくて、車がピラミッドに近づいてチラホラ見えるようになると写真ばかり取っていました。 スフィンクスは、背景のピラミッドのせいかあまり大きく見えません。しかし、近づくとやはり大きなものでした。言い伝えでは、住民が住みつくずっと前から立っていたと言われるのだそうで、超古代の先史遺跡ではないかなどと言われる雰囲気を持っていました。 ※最近は、自然の雨風や砂嵐によって岩が削られて大まかな形ができ、それを元にして人が顔の形に手入れをした、のではないかと思っています。 クフ王の大ピラミッドはスフィンクスあたりから見たときはきれいな斜面の三角形でしたが、真下に来ると大きな切り石がかなり凸凹にズラーっと並んだ壁のように見えるだけです。 その大ピラミッドに入ることになりました。親父さんは疲れたと言ってテーブルに座り込んだので、娘と息子の2人と3人で入りました。私も前日から少し熱っぽい感じがしていたのですが、岩石のそびえ立つピラミッドに触った時は興奮してその気分はどこかへ飛んでいってました。膨大な積み石の下にある入口に入ると、石の重さで潰されそうな気分になりました、歩いて進むうちに直ぐにそんな気分は忘れてしまいました。 大回廊と言われる不思議な形の大きな斜めのトンネルに設けてある木の階段を上って行きます。膝まづいて通る狭い穴を抜けると、石棺と言われる花崗岩の大きな箱の置かれた行き止まりの石室にたどり着きました。ただし、棺桶にしてはやや長さが短いとも言われており、ほんとうは何なのか分かっていないそうです。 この上の何万トンかの石があると思うとまた改めてその重さを感じるようでした。石と砂、それに木と植物製のロープだけでこのような巨大なものをどうやって作ったのか、その工作技術と人員操作の技術に驚くばかりです。 ただし親父や息子に、日本の技術でも出来ないだろうと、何度も言われると、比較するのが違うんじゃないの、頑張ってやればできると思うよ、などと反発したくなってしまいました。 夜は大きなテント張りのジプシーふうの食事ができショーを楽しめる所に連れて行ってもらいました。いわゆるベリーダンスの本場だったことを後で知りました。 ホテルのすぐ近くにカイロ博物館だったかエジプト博物館だったかがありました。午後3時頃になって行ってみると、閉館には時間があるのに客はほとんどいません。入れてはくれましたが、シーンとしています。 ミイラとか巨大な石像が所狭しと置いてあります。案内の説明をじっくりと読んでいる時間はとてもないので、残念ながら掛け足の見学になりました。各部屋には、監視員が退屈そうに立っています。 見て回っていると、ある監視員がにやにや笑って近いづいてきて、こっち来い、普通は見せないものだが特別に見せてやると言ってきました。これも、日本を出るときに聞いた危ない話の一つです。急ぐから良いよと言って断っても後をついて離れません。 何かのためにボールペンを出してメモを取ったところ、そのペンをくれるなら見せてやるとのこと。あまり断っているのも危ないと思い、またボールペンはお土産だったか何かでたくさん持ってきていたのであげました。そうしたら、ミイラの部屋に入れてくれてじっくり見ることができました。通常でもみられた場所だったかどうか詳しいことは分かりませんでしたが。 ⇒次 ◆今回の記事は面白かった!と思った方はワンクリックしてください。 (クリックしても何も義務はないし、誰なのか分かりません) http://clap.mag2.com/kaethihaet?140425 ---------------------------------------------- ◆過去のメルマガ一覧 http://www.patentcity.jp/merumaga/index.htm 発行元 六車技術士事務所/六車正道 http://www.patentcity.jp/muguruma/index.htm メール http://www.patentcity.jp/mailtomug.htm ---------------------------------------------- |