■■■■■メールマガジン;六車技術士事務所■■■■■ ■桐山さんの本「特許調査の実践と技術50」 特許情報の検索や活用に取り組む姿勢などを解説した本がない ものか、と思ったことはありせんか? 特許情報関係で活躍されている桐山勉さんが、これまでの特許 情報活用の経験からまとめた本を出版されました。これは、とき どき目にする検索技法の解説書とか無料データベースの利用法な どではなく、取り組む考え方や勉強の仕方を紹介されたものです。 この本は、特許情報の利用をある程度できる人に役に立つもの で、これから社内において特許情報の何をどうやって推進しよう かと考える人にとって大変役に立つものと思います。 内容が濃いので一読で全てを理解することは無理かもしれませ んが、手元に置いておき、折に触れて読み返すのが良いのではな いかと思います。 詳細や購入は下記より。 http://www.infosta.or.jp/publish/bookannai/tokkyo_chousa.html ■FI記号やIPCの利用 特許情報の調査ではキーワード検索は簡単ですが、再現率を上げ るためにFI記号やIPCの利用が重要ですよね? 上の本で桐山さんもそのことを書いておられます。 ところがそのFI記号が(例えば B60K 41/00,301D などのように) 「意味瞬間表示能力」のない暗号コードであり、厚さ8cmの分類 表を使わねばならないと書いて(嘆いて)おられます。 確かにその通りです。どうにかならないものでしょうか? FI記号に至ってはその3倍もの厚さがあります。 「暗号コードの解読」は次のようないくつかの関門があります。 1.コードを探す・・・紙をめくってそのコード自体の意味を 知ることがまず大変です。IPDLを使えば少しは楽ですが。 2.上位分類を探す・・・FIやIPCのように階層化した分類で は直系上位の分類の意味を理解することで、各分類の本当の 意味が分かります。 そのため、紙をめくって上位分類を探して全体的な正しい意 味を理解しようとすると、多くの場合大変な労力を使います。 IPDLを使っても大変です。 ★上の2をやらないと分類記号を理解したことにはなりません。 例えばこのFI記号 ⇒ G11B 11/105,511Q G11B 11/105,511Q ・・磁性層の磁化容易軸が温度により変化するもの 上の説明を見ただけでは何のことか分かりません。 ●●●ところが私は、意味を知りたいFI記号をポンと入力す ると瞬時(多分1秒以下)で次のような直系上位分類が表示さ れるシステムを使っています。 G11B 記録担体と変換器との間の相対運動に基づいた情報記録 G11B 11/00 記録方法と再生方法,またはその手段が, グループ3/00から7/00の異なるメイングループに, またはグループ9/00の異なるサブグループに・・・ G11B 11/10 ・磁化あるいは消磁により記録するもの[4] G11B 11/105 ・・光ビームまたは磁界を使って記録し光ビーム を使って再生するもの,例.光熱磁気記録,カー効果による再生[7] G11B 11/105,511 ・・・記録部(積層体)の構造、物性に特徴 のあるもの (H11.5新設) G11B 11/105,511G 記録部(積層体)を構成する磁性層の構造、 物性に特徴のあるもの (H11.5新設) G11B 11/105,511N ・磁性層の磁化の着磁方向に特徴を有するもの G11B 11/105,511Q ・・磁性層の磁化容易軸が温度により変化するもの ●●●これをみれば、 「光ビームや磁界で円盤などに記録する場合の磁性層の磁化容易軸の温度変化」 に関するものとすぐに分かります。実に便利です。 しかも、例えば特許に5個のFIが付いている場合、それをそ のままコピーして張り付けるだけで、同様に瞬時に5個の結果 が表示されます。これは本当に便利です。 ★このシステムがなければ、分類表からこれを探さないといけません。 上の例では少なくとも次のようなものを見て探すことになります。 1つでも大変ですが、複数になるとお手上げでしょう。 G11B 11/00 記録方法と再生方法,またはその手段が,グループ3/00から7/00の異なるメイングループに,またはグループ9/00の異なるサブグループに包含される同一の記録担体への記録またはその記録担体からの再生;そのための記録担体 <注>グループ11/24は,グループ11/03〜11/16に優先する。[7] G11B 11/03 ・非機械的手段,例.レーザ,粒子のビーム,で変形して記録することを用いるもの[4] G11B 11/05 ・・再生が容量的手段によるもの[4] G11B 11/06 ・・再生が機械的感知によるもの[4] G11B 11/08 ・電荷によりまたは電気抵抗もしくは容量の変化により記録するもの G11B 11/10 ・磁化あるいは消磁により記録するもの[4] G11B 11/10,500 ・・記録担体に特徴のあるもの (H11.5新設) G11B 11/10,502 ・・装置に特徴のあるもの (H11.5新設) G11B 11/10,502A 転写型(記録担体の磁化を転写した磁性部材にビームを照射して再生するもの) (H11.5新設) G11B 11/10,502Z その他 (H11,5新設) G11B 11/105 ・・光ビームまたは磁界を使って記録し光ビームを使って再生するもの,例.光熱磁気記録,カー効果による再生[7] G11B 11/105,501 ・・・記録担体全体としての形状、構造、物性、機能に特徴のあるもの (H11.5新設) G11B 11/105,501A 形状、構造に特徴のあるもの (H11.5新設) G11B 11/105,501B 物性に特徴のあるもの (H11.5新設) G11B 11/105,501C 機能に特徴のあるもの (H11.5新設) G11B 11/105,501D ・独立した複数の記録部(積層体)又は記録領域を有するもの (H11.5新設) G11B 11/105,501E ・光熱磁気記録以外の記録/再生が可能な記録部又は記録領域を有するもの (H11.5新設) G11B 11/105,501F ・・光熱磁気記録以外の記録/再生が可能な記録領域を交互に有するもの (H11.5新設) G11B 11/105,501Z その他 (H11.5新設) G11B 11/105,506 ・・・記録部(積層体)を構成する磁性層の材料に特徴のあるもの (H11.5新設) G11B 11/105,506A 希土類遷移金属合金系からなるもの (H11.5新設) G11B 11/105,506B ・組成比が限定されているもの (H11.5新設) G11B 11/105,506C ・希土類、鉄族以外の添加元素を含むもの (H11.5新設) G11B 11/105,506D 酸化物系からなるもの(例:ガーネット、フェライト) (H11.5新設) G11B 11/105,506Z その他 (H11.5新設) G11B 11/105,511 ・・・記録部(積層体)の構造、物性に特徴のあるもの (H11.5新設) G11B 11/105,511A 記録部の厚さ及び/又は物性に特徴のあるもの (H11.5新設) G11B 11/105,511B 磁性層間に磁気分離層を有するもの(例:誘電体層) (H11.5新設) G11B 11/105,511C 記録部に特性を向上させる磁性層を隣接するもの (H11.5新設) G11B 11/105,511D ・磁性層が高透磁率層であるもの (H11.5新設) G11B 11/105,511E ・磁性層が再生特性を向上させるためのもの (H16.6修正) G11B 11/105,511F 記録部がトラック層、プリフォーマット層を兼ねるもの(521E〜J、531X参照) (H11.5新設) G11B 11/105,511G 記録部(積層体)を構成する磁性層の構造、物性に特徴のあるもの (H11.5新設) G11B 11/105,511H ・磁性層の形状、物性を膜面に対して垂直、水平方向に変化させたもの(例:組成比、保磁力、厚さ) (H11.5新設) G11B 11/105,511J ・磁性層が多値記録可能であるもの (H11.5新設) G11B 11/105,511K ・磁性層が交互積層構造を有するもの(例:人工格子) (H11.5新設) G11B 11/105,511L ・・希土類金属/遷移金属交互積層膜 (H11.5新設) G11B 11/105,511M ・・貴金属/遷移金属交互積層膜 (H11.5新設) G11B 11/105,511N ・磁性層の磁化の着磁方向に特徴を有するもの (H11.5新設) G11B 11/105,511P ・・磁性層が面内磁化膜であるもの (H11.5新設) G11B 11/105,511Q ・・磁性層の磁化容易軸が温度により変化するもの (H11.5新設) G11B 11/105,511R ・磁性層の界面付近に化合物を形成したもの システム名;WebFI ご興味のある方は六車技術士事務所へご連絡ください。 ◆今回の記事は面白かった!と思った方はワンクリックしてください。 (クリックしても何も義務はないし、誰なのか分かりません) http://clap.mag2.com/kaethihaet?121010 ◆過去のメルマガ一覧 http://www.patentcity.jp/merumaga/index.htm ---------------------------------------------- 発行元 六車技術士事務所 http://www.patentcity.jp/muguruma/index.htm http://www.patentcity.jp/patentcity/index.html メール http://www.patentcity.jp/mailtomug.htm ---------------------------------------------- |
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